アレルギー疾患は本邦において急速に増加しており、2人に1人が何かしらのアレルギー疾患を持っているとされています。私たちの体には異物を取り除こうとする免疫機能がありますが、この免疫が過剰に反応してしまうのがアレルギーです。花粉症といったアレルギー性鼻炎、食物アレルギー、喘息、アトピー性皮膚炎などが代表的なアレルギー疾患です。これらは1人の患者さんで複数合併することも多いことが知られています。治療は原因アレルゲンの除去や過剰反応の軽減を図る治療が主体ですが、そもそもアレルギー反応を起こしにくい体質への改善を図る舌下免疫療法が検討できる方もいらっしゃいます。重症季節性アレルギー性鼻炎に対するゾレア、アナフィラキシーに対するエピペン自己注射の処方も可能ですのでご相談ください。
*皮膚テスト、負荷試験、脱感作療法については対応しておりません。ご了承ください。
アレルギー性鼻炎・結膜炎(花粉症、ダニ、ハウスダストなど)
アレルギーを惹起する物質に反応して、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみといった症状を起こします。花粉に曝露されることによって引き起こされる花粉症は今では日本人の4割以上の方が罹患していると報告されています。多くはスギ花粉が原因で、特に2月から5月ごろにかけて鼻水、鼻づまり、目の痒み、咳、喉の違和感、皮膚の痒みといった様々な症状がみられます。
治療は抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイド薬、抗アレルギー点眼薬が中心となります。このような治療を行なっても症状が残る重症な方にはゾレア(オマリズマブ)という注射薬の適応の可能性もありますのでご相談ください(投与前に血液検査が必要になります)。
舌下免疫療法というスギのエキスを毎日少しずつ投与し、体を花粉に慣れさせることで体質改善し、そもそもアレルギー反応を起こさせないようにする治療方法もあります。3~5年の継続が必要になりますが、長期に渡りアレルギー症状を軽減・完治に近い改善が期待できる治療です。
*ゾレア(オマリズマブ)について
ゾレアは花粉症のアレルギー症状を引き起こすIgE抗体に作用する抗体製剤(注射剤)です。花粉症に対する従来の治療(抗ヒスタミン薬、点鼻薬など)を1週間以上行っても効果不十分の方に投与が保険適応となります。高い有効性が期待されている薬剤です。
投与量・投与頻度は体重や血液検査の結果によって異なります。費用については高額医療費制度や保険組合付加給付などで費用が軽減できる方もいますので、詳細は加入されている保険組合にお問い合わせください。
ご希望の方はこちらのサイトもご参照ください
https://www.okusuri.novartis.co.jp/xolair/pollinosis
投与スケジュール例
1回目受診
- 花粉症に対する既存治療を開始(抗ヒスタミン薬、点鼻薬など)
- 血液検査:スギ特異的IgE抗体、総IgE値
2回目受診
- 既存治療でも効果不十分
- スギ特異的IgEクラス3以上であればゾレア検討
- 体重と総IgE値でゾレアの投与量/投与間隔と自己負担額の決定
3回目受診
- ゾレア投与(初回は院内で30分程度経過観察)
- 併用する抗ヒスタミン薬の処方
↓
スギ花粉シーズン中、2週間または4週間毎に投与
食物アレルギー
食べ物に含まれる成分(アレルゲン)にアレルギーを起こし、口腔内のかゆみ・咳、湿疹や蕁麻疹、下痢などの症状のみならず、重症では呼吸困難、血圧低下・意識障害といった生命を脅かす状態に至ることもあります。原因の食品として、鶏卵、牛乳、小麦、大豆、そば、甲殻類、果物などの頻度が高く、近年は木の実・ナッツ類の頻度が増えてきています。
食物アレルギーへの対応としては、アレルゲンに対する反応が調べられる場合は血液検査を参考に、最小限の除去を行うことです。血液検査は1滴の血液で網羅的にアレルゲンを検索できるドロップスクリーンもできます。
重症のアレルギー反応であるアナフィラキシーを過去に起こし、アドレナリン自己注射エピペンが処方されている方の継続処方も当院では可能です。
喘息(気管支喘息・咳喘息)
空気の通り道である気道に慢性的な炎症が起きて、その刺激で咳や痰が出たり、気道の通り道が狭くなることでゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴が出たり、息が苦しくなる病気です。重篤な呼吸困難を起こし命に関わる発作を起こすこともあります。この炎症は典型的には波(変動性)があり、夜間や早朝、季節の変わり目や、天気が悪い時、台風などで気圧の変化が見られる時などに悪化することが知られています。
喘息の炎症はアレルギーが原因の方も多く、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、慢性蕁麻疹、食物アレルギーなどに代表されるアレルギー体質の方によくみられます。ホコリを感じた時、花粉の時期などに咳や呼吸困難が見られる時は喘息かもしれませんので、ご相談ください。
標準治療(保険診療)
◆ 抗ヒスタミン薬(内服)
・くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどを緩和します。
・眠気の少ないタイプも選べて、生活スタイルに合わせて調整可能です。
◆ ステロイド点鼻薬
・鼻づまりや炎症を抑える高い効果があります。
・正しく継続して使うことで、効果を最大限に発揮します。
◆ 点眼薬・うがい薬
・目のかゆみやのどの不快感を軽減します。
舌下免疫療法(保険診療)
スギ花粉エキス製剤を舌の下に投与し、体を少しずつ花粉に慣れさせる治療。
3~5年程度の継続が必要ですが、根本的な体質改善を目指すことが可能です。
◆ メリット
長期的に花粉症状を軽減・完治に近い改善が期待できます。
◆ デメリット
長期間の治療が必要。また、一部の方に副作用(口内のかゆみなど)が見られる場合があります。
自由診療メニュー
◆ ケナコルト注射(長期作用型ステロイド)
1回の筋注で、数週間~数か月間、症状を抑える効果が期待されます。
《注意点》
・副作用リスク(高血糖、骨粗鬆症、免疫力低下など)があるため、十分な説明・同意を得た上で実施します。
・花粉症ガイドラインでは推奨度が低い治療法です。
・費用:1回 ¥5,500(税込)
花粉症は、症状や生活スタイルにより治療方法が異なります。
当院では迅速検査から治療まで一貫してサポートし、患者様一人ひとりに最適なプランをご提案いたします。
まずはお気軽にご相談ください。