肥満症について
肥満は見た目や体重の問題だけではなく、高血圧、脂質異常症、糖尿病、脂肪肝、睡眠時無呼吸症候群・膝痛・腰痛など、さまざまな健康障害につながることがあります。とくに健康への影響がみられる場合は「肥満症」として、医学的なサポートが重要です。
BMI(Body Mass Index)は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算される、体格の目安となる指標です。ご自身のBMIを確認することで、現在の体重がどの区分に当てはまるかを知ることができます。BMI 25以上が肥満、BMI 35以上が高度肥満とされています。
例:身長155cm、体重70kgの場合 → 70 ÷ 1.55 ÷ 1.55 = 29.1(肥満1度)
高度肥満症で5~10%の減量,肥満症で3%以上の減量がおおよその目標になります。
| BMI |
判定 |
| 18.5未満 |
低体重(やせ) |
| 18.5以上 25未満 |
普通体重 |
| 25以上 30未満 |
肥満1度 |
| 30以上 35未満 |
肥満2度 |
| 35以上 40未満 |
肥満3度(高度肥満) |
| 40以上 |
肥満4度(高度肥満) |
肥満症治療について
当院では、食事療法・運動療法を基本とし、下記の薬物療法を組み合わせて、無理のない減量と健康管理を目指します。体重やBMIだけでなく、生活習慣病、脂肪肝、血糖値、合併症の有無などをふまえて、治療方針を個別にご提案します。肥満症治療薬は保険診療でも処方されていますが、保険診療で処方できる施設が大学病院等の教育研修施設に限られ、さらに処方までに最低6か月以上の通院が必要となるためハードルが高いのが現状です。膝痛、腰痛など整形外科疾患を合併するなど、十分な運動療法が行えない方もおり、そのような場合に必要に応じて自由診療による治療を行っております。
保険診療で行う治療
食事・運動療法
肥満症治療の基本は食事・運動療法です。
無理な制限ではなく、毎日の食事内容、間食、飲み物、食事時間などを確認し、続けやすい方法を一緒に考えていきます。運動療法は、年齢や体力、関節への負担なども考慮しながら、無理のない運動習慣づくりをサポートします。
薬物治療
| 薬物治療 |
内容 |
| 漢方薬 |
むくみ、便秘、食欲の偏り、冷えなど体質に応じて漢方薬(防風通聖散、防己黄耆湯、大柴胡湯)を使用することがあります。生活習慣の見直しを補助する位置づけで、体調をみながら選択します。 |
マジンドール
(サノレックス) |
「高度肥満症(肥満度+70%以上又はBMI 35以上)」における食事療法・運動療法の補助が効能・効果で、投与期間は3か月を限度、1か月以内に効果がみられない場合は中止とされています。睡眠障害、口渇、動悸、血圧上昇、精神神経症状、肺高血圧症などに注意が必要です。
*[肥満度(%)=(実体重一標準体重)/標準体重×100 |
自由診療で行う治療
自由診療は全額自己負担です。
診察のうえ、適応、安全性、副作用、費用について十分にご説明し、ご納得いただいたうえで開始します。当院では美容目的での治療は自費診療であっても行いません。
治療適応
BMIが35以上の高度肥満の方
またはBMIが27以上で、肥満に起因する健康障害(脂肪肝・高血圧・糖尿病・睡眠時無呼吸・整形外科疾患など)がある方、またはそのリスクが高いと判断される方
※BMI27以下であっても肥満が原因で健康リスクを抱える方の場合には医師の判断の上で投薬をすることもあります。
| 薬物治療 |
内容 |
| ウゴービ |
強い減量効果を持つ週1回の注射薬です。肥満症治療薬日本では肥満症薬として承認(保険適用条件あり)されています。主な副作用として、吐き気、むかつき、食欲低下、下痢、便秘、腹痛、おなかの張り等があります。膵炎、胆のう関連疾患、低血糖などに注意が必要です。 |
| マンジャロ |
現時点で最も強い減量効果を持つ週1回の注射薬です。日本では2型糖尿病薬として承認(肥満目的は自費・適応外使用)されています。主な副作用として、吐き気、むかつき、食欲低下、下痢、便秘、腹痛、おなかの張り等があります。膵炎、胆のう関連疾患、低血糖などに注意が必要です。 |
| リベルサス |
2型糖尿病の治療薬で、注射ではなく内服で使用します。主な副作用として、吐き気、腹部不快感、下痢、便秘などの消化器症状のほか、低血糖などに注意が必要です。*起床時,空腹の状態で少量の水で内服し,内服後30分間は飲食を控える必要があります。 |
診療の流れ
まず肥満外来予約していただきます。初診では、これまでの体重変化、生活習慣、既往歴、服用中のお薬、合併症の有無を確認します。必要に応じて血液検査などを行い、肥満症として治療介入が必要か、どの方法が適しているかを判断します。治療開始後は、体重だけでなく、体調変化や副作用の有無も確認しながら継続的に調整します。
ご注意
保険診療と自由診療では、対象となる治療内容や費用が異なります。
同じ薬剤でも、病状や適応によってご案内できる方法が異なる場合があります。
診察の結果、治療の適応がないと判断する場合があります。 自由診療の最新価格については、当院ホームページお知らせ欄をご確認ください。